トップメッセージ

代表取締役社長近影

ドイツLEWA社とのシナジー、中国での透析装置の合弁事業、ベトナムでの航空機部品の製造など、積極的なグローバル化戦略を通じて、さらなる成長をめざします。

株主の皆様には、ますますご清祥のこととお喜び申しあげます。いつも格別のご支援を賜り、まことにありがとうございます。ここに、日機装グループの平成22年3月期(第69期)の事業概況をご報告いたします。

代表取締役社長 甲斐俊彦

平成22年6月

第69期決算のポイント

  • 前期比で増収増益。
  • 売上高はほぼ予測どおり。利益は予測値を大きく上回る。

当期の業績について

第69期の業績は、受注高747億円、売上高780億円、営業利益56億円、経常利益60億円、当期純利益32億円となり、前期に比べ、増収増益となりました。また、昨年11月に公表した業績予測に対しては、売上面ではほぼ達成し、利益面では大きく上回ることができました。
これは、往復動ポンプの世界的トップメーカーであるドイツLEWA社の買収効果、新型人工透析装置の投入による医療部門の国内販売の好調、徹底した製造コストと経費の削減への取り組みに加え、期末にかけての円安がプラスに働いたことなどが主な要因です。
工業部門では、前半は、世界同時不況の影響を受けて、設備投資の延期や中止が相次ぐなどたいへん厳しい状況でしたが、後半は、国内の一部および海外の市場において、顧客における需要の回復傾向がうかがえるようになりました。
一方、医療部門では、透析業務の効率化・省力化の機能を追加した新型人工透析装置が売上に貢献し、ダイアライザー、血液回路、粉末型透析用剤などの透析関連消耗品の売上も伸ばしました。また、海外においても、南米や中国向けの人工透析装置の販売台数が順調に増加しました。

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成長に向けての取り組み

従来の国内マーケット中心のビジネスから、グローバル化を強く意識した経営へ舵を切ったのが平成18年でした。その後、販路の拡大に合わせて生産設備の整備や海外シフトを積極的に進め、当社グループは、順調に成長を遂げてきました。今後も、その方向性を維持強化していく方針ですが、ここで、グローバル化に向けて当社グループが現在取り組んでいる3つの重要な経営施策についてご報告します。

1. ドイツLEWA社の状況

昨年8月に、ドイツのLEWA社を買収しました。その後、生産や販売のシナジーを最大限に生かすべく検討を重ねていますが、当初考えていた以上に、日機装とLEWA社とのグループ化効果は大きいと実感しています。とくに、オイル・ガス業界を主力とするLEWA社がその業界情報を駆使してLNG用クライオジェニックポンプやキャンドモーターポンプなどの日機装製品を販売できるとか、これまでポンプ単体の営業にとどまっていたアジア・日本の日機装のポンプ市場に、LEWA社のより大型で高効率な製品やシステムエンジニアリングを使ったソリューション型営業を推進できるなど、今後のインダストリアル事業の新しい展開が見えてきました。すでにLEWA社の充実した海外営業拠点を軸とした拠点再編成に着手しましたが、中期業務計画の中で、具体的な業績目標をもって取り組んでいく所存です。

2. 中国の透析装置製造合弁事業

本年4月、中国の医療用具メーカー最大手の威高(ウェイガオ)グループとの間で、中国内での人工透析装置の製造、販売、メンテナンスを目的とする合弁会社を設立することに合意しました。中国には、透析を必要とする腎臓疾患を持つ方が150万人いるといわれています。ちなみに、現在、中国には10万人、日本では30万人、世界には150万人の透析患者がいると推計されていますが、中国で透析医療が普及すれば、世界の透析市場が一挙に2倍の大きさになることを意味します。中国政府が平成23年度までに8,500億元(約11兆円)の財政支出を使って医療制度改革に乗り出すという方針を受けて、人工透析の分野でも施設整備の計画が進みつつあります。日機装グループは、現地の医療機器メーカーの営業力と日機装が日本の透析医療の歴史の中で培ってきた透析装置の製造技術とメンテナンスの経験と技術で、この巨大市場に本格的に参入します。

3. ベトナム工場における航空機部品の生産

航空宇宙事業本部では、カスケード以外ではじめて複合材製航空機部品の受注に成功し、ベトナムのハノイ近郊の新工場で、ボーイング社777向けの部品生産を開始しました。ベトナム拠点の優位性に注目してカスケード以外の航空機部品についてもいろいろ引き合いをいただき検討中ですが、4~5年後には、現静岡工場のカスケード生産とほぼ同程度の生産規模となる可能性もあり、価格競争力のある生産拠点として大事に育てていきたいと考えています。

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これからの日機装グループ

今後も、日機装グループを取り巻く環境は厳しいものと予想していますが、中長期的な方針のもと、事業のグローバル化、戦略的な事業展開、生産性の向上、開発強化などの経営課題に積極的に取り組み、将来に向けて事業基盤の強化を着実に進めていきます。
株主の皆様のいっそうのご支援をお願い申しあげます。


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