インタビュー : 2003年6月

医療機器カンパニー
事業推進第一部
大森 俊雄
透析通信システムについて
この装置は何をするものですか?
大森
Future Net II は、人工透析を受けられる患者さんがより安全で、より快適な治療を受けられるように、医療、周辺業務の両面から人工透析に携わる医師、看護師、透析技士などの方々を、トータル的にサポートするコンピュータシステムです。
具体的にはどのようなことを行うのですか?
大森
一般的に透析中の患者さんの血圧や体温、体調などは看護師さんがベットサイドでメモなどに記録し、後でまとめてカルテに記入したり院内コンピュータに入力する方法がとられています。しかし転記ミスや入カミスの削減、作業効率の向上を考えると、その場で記入・入力ができることが理想ですよね。そこで弊社では、コンピュータ端末の機能を加えた*透析装置を開発し、Future Net II とネットワーク化することで、看護師さんがベットサイドで簡単に患者さんの体調やデータを入力・記録・管理すると共に、病院スタッフが集中的に透析装置の運転状態や患者さんの様態をリアルタイムで監視し、常に各患者さんに合わせた最適な治療を行うことができるようにしました。また記録された患者さんのきめ細かいデータは、いつでも瞬時にベットサイドの透析装置に送信することができますので、従来治療の前に看護師さんが行っていた、透析装置一台ごとへの手入力作業を軽減させ、業務の効率化を図っています。
*1992年に発売されたDBB-72、DCS-72以降の製品はすべてコンピュータ端末機能を搭載

開発について
開発のきっかけは?
大森
透析治療は“多人数の患者さんを同時に、そして定期的(週2~3回)に治療する”ため、治療記録などのデータ整理作業や、使用する薬剤・消耗品などが他の病気治療に比べて多いという特徴があります。近年、医療機関から透析装置の保有台数増加に伴い、より安全で効率的な治療を行いたいという要望が増えたことから、1992年にFuture Net II の前進であるFuture Netを開発・販売しました。当時はまだパソコンなどが普及していない状況でしたから、主に業務用で使用されるUNIXを使用したパッケージソフトとして販売を開始しました。
2001年に発売したFuture Net II では、Windowsの進歩・普及に伴い、Windows2000をOS(オペレーションシステム)として採用して、フレキシブルな構成に対応できる拡張性の高いパッケージに進化させています。
今後について
今後の販売戦略は?
大森
まずは弊社の透析装置をお使いいただいている透析施設で、経営効率を重視されているお客さまに、治療データの処理から会計処理の支援までといったトータル的なシステムでアプローチしていきたいと考えています。
最後に今後の意気込みをお聞かせください。
大森
弊社透析製品の開発コンセプトは、患者さんに対するサービスの向上です。効率的な病院経営を目指すあまり、治療やサービスがないがしろになるのではないかと、患者さんが不安を抱いてしまっては大変です。業務効率をコンピュータによって向上し、その改善された時間を患者さんのサービスに向けていただきたいというのが私たちの願いです。私たちのお客さまは製品をお使いいただく透析施設であると同時に、治療を受けられる患者さんでもあるのです。ですから、システムに万が一といったことが無いように、製品のサポート体制やサービスといった要素も大切な商品のひとつと考えて、常により良い製品をご提供していきたいと考えています。
安全で快適な透析治療をアシスト
Future NetII
特長
- 安全な透析治療を支援
- 透析業務の効率化を支援
- 蓄積データを基にした臨床の支援
- 透析中の運転状態をリアルタイムに集中監視
- 透析メーカーならではの行き届いたシステム設計
まめ知識
UNIX(ユニックス)って何?
UNIXはアメリカのベル研究所で作られたOS。WindowsやMACのような特定のメーカーが販売するものではないので、現在では様々な企業・研究所が独自に発展させたいろいろな亜流が出ている。安定性が高く、ネットワークに強いのが特徴で、システム構成がわかりやすく、プログラムの開発に使われることが多い。
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