基礎 粒度分布測定の一般論、光の基礎理論

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2. 光の基礎理論

2-9. 干渉

この特性はレーザー回折方式にはあまり大きく関係しません。(厳密に言えば回折現象の源は干渉ですが。)干渉はナノトラックUPAの原理を理解する上で重要な現象となります。

干渉の例としては、水面に石を投げ入れた時の波面のモデルです。もし水面にある距離を離して、石を二つ落とすと、2つの表面波が重なり合う時に、一方の波の峰(山)ともう1つの波の谷が同時に出会う時は波が弱まり、山と山が出会うと波が強まることが観察できます。これが干渉です。

繰り返しますが、光は波の性質を持っています。光でもこの干渉が発生することはご理解いただけると思います。

なぜわかりきった干渉の話をここでするかというと、レーザーでよく使われる”COHERENT”という特性が、可干渉性という意味を持つからです。

先述した回折の項で、回折像が縞模様を作る上でこの可干渉性の特性が重要な要素となります。白色光のように多くの波長の光の組み合わせで構成されている光では事情が非常に複雑になりますが、波長が一定という可干渉性という性質を導入すると話がシンプルになるからです。
レーザー回折法の原理にのみご興味のある方には、この程度の説明で干渉の話はおしまいとします。

続いてナノトラックUPAに関連する話をします。とは言っても干渉現象のむずかしい議論をするつもりはありません。干渉現象をちょっと違った側面から見てみましょう。

最初に出てくるのは「フーリエの定理」と言う数学の定理です。この定理によれば、ある種の条件(と言ってもあまり厳しい制限とはならないような)さえ満たせば、任意関数は有限個もしくは無限個の正弦関数の和で表すことができます(フーリエ変換というものもあります。ナノトラックUPAの周波数解析で使用します)。平たく言えば、たいがいの波形は複数個のサインカーブに分解できるということです。身近な例で言いますと、楽器のシンセサイザーなどは様々な純音(サインカーブそのものの波形の音)を電気的に合成することで多彩な音を作り出しています。

さて、ここで議論しておきたいのは、わずかに振動数の異なる波同士が干渉するとどういう現象が起こるかということです。各々の振動数を仮にω1とω2とし、話を簡単にするために振幅は同じAであるとします。

各々の波をE1、E2、合成波形をEとすれば、


図−18 振動数が異なる正弦波の重ね合わせ

合成波形は図−18のようになります。波の強弱に注目すると振動数(ω12)/2で強弱変化していることが分かります。これはわずかに振動数の異なる音叉をならべて叩くと、うなりが生じる現象と同じです。

干渉現象によりわずかな振動数の差を波の強弱変化として取り出せることがお分かりいただけたと思います。

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