
液相沈降法は、粒子の沈降速度が粒子の大きさにより変わるため、粒子を懸濁させた液相の濃度が時間的空間的に変化することを利用しています。 この液相沈降法は自然沈降法(重力沈降法)、遠心沈降法、さらにその各々で光の透過率を測定したり、質量を測定する方法、また光源も白色光やX線を用いたりするなど数多くの製品が販売されています。
この液相沈降法の中で最も広く使用されているのは、サンプルを自然沈降及び遠心力をかけて沈降させながら光を照射させ、この光の透過率変化を測定する光透過法です。
通常サブミクロン領域から100μm程度の粒径測定に使用されています。
これらの液相沈降法は濃度測定方法の分類では増分法に分類されるものであり、積算法として分類されるものとして沈降質量(天秤)法や圧力法もあります。
また、この沈降法の原器ともいえる測定器としてアンドレアゼン・ピペット(図1)という装置があります。光源を使用していなく、粒子質量を直接測定しているため、各種の仮定や補正の必要がないため優れた方法です。しかしながら使用するのに熟練が必要であり、測定に長時間を要します。
光透過法には、測定開始時に分散媒に均一に粒子を懸濁させておく一様沈降法と、測定開始時に分散媒の上面から粒子を一斉に沈降させる一斉沈降法(ラインスタート法)があります。(図2)

(図2) 一斉沈降法(ラインスタート法)
ラインスタート法は使用するのに多少スキルが必要となりますが、非常に高分解能で測定が行えるので特定の分野ではこの方法で測定することが取り決められています。
これらの沈降法は前述したように次式1(ストークスの式)で示される粒子の沈降速度より粒径を求めております。

(式1)
U:粒子の沈降速度、η:分散媒の粘度、d:粒子径、ρ:粒子及び分散媒の密度
式1のρにより粒子の密度が必要なことから、異なる混合物の測定は不能であることがわかります。
また測定に際し、測定するサンプルの密度、分散媒の密度や粘度の値を入力することが必要となります。この方法も通常質量分布の測定となります。
この光透過法は測定原理が比較的理解しやすいこと、また測定器が安価であるため、15~20年ほど前までは非常に広く使用されておりました。
しかしながら最近はレーザー回折・散乱法がこれに替わり、粒度分析計の代名詞的存在となっています。
一様沈降法(図3)はセルの中にサンプルを一様に懸濁させた後、迅速に測定を開始しませんと、粗大粒子が測定を行う前に沈降してしまうことがありますので注意が必要になります。
このように、粒子が大きな場合や粒子の密度が高く、沈降速度が速い場合は、分散媒の粘度が高いものを使用し、沈降速度を遅くしこのような測定誤差を生じさせないような注意が必要です。

(図3)一様沈降法
一方ラインスタート法はスピン液(分散層)をサンプルセル(通常はこのセルがディスク状になっています)に注入後、バッファー液(通常エタノール等わずかにスピン液より密度が低いものを使用)を注入し、その後にサンプルを注入する方法が用いられています。このスピン液とバッファー液でラインを形成し、このライン上より一斉に沈降する粒子を測定しています。
スピン液とバッファー液は通常水とエタノールの組み合わせで使用されることが多い。また測定に長時間を要する場合は、サンプル注入後、分散層の蒸発を抑制するため微量のドデカンを注入することが推奨されています。

(図4)遠心沈降光透過法のディスク型サンプルセル
粒子が波長と同じ大きさもしくはそれ以下になると、透過光量は粒子投影面積と個数濃度の関係ではなくなります。このため、吸光係数による補正が必要となります。そこで可視光より波長が極めて短いX線を使用します。これがX線透過法です。X線を使用することで、吸光係数の補正が必要ありません。
しかし、X線を通しやすい物質の測定が難しく、測定物質に制約があります。
液相沈降法を使った弊社装置

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