腎機能代替治療の歴史と現状 | 透析療法理解のために

腎機能代替療法の歴史と現状

人工腎臓の歴史は古く、1912年にアメリカのジョーンズホプキンス大学のエーブルが、ウサギの血液透析を行ったのが始まりとされています。
その後改良が加えられ、1945年にオランダのコルフが、初めて臨床例として尿毒症の患者さまを救うことに成功しました。日本では、日機装株式会社が1969年(昭和44年)に国産第1号の人工腎臓装置を製造しました。

透析の原理

拡散と限外ろ過という二つの原理を利用することによって、血液中の老廃物と余分な水分を取り除きます。

  • 拡散

    血液中の老廃物の排泄と必要成分(カルシウムや重炭酸)の取り込みを半透膜を介して、拡散の原理によって行ないます。
    血液中の老廃物は透析液側に移動します。逆に、透析液側からはからだに必要な成分が血液中に移動します。

  • 限外ろ過

    血液中の余分な水分を、この原理を利用して、取り除きます。

腎機能代替療法(透析療法)

慢性腎不全が進行して、腎機能が正常の1/10以下に低下してきたときは、透析が検討されます。その方法には大きく分けて、血液透析(HD)と腹膜透析(PD)があります。

血液透析

透析施設にて行います。腕から血液回路を伝ってダイアライザー(血液透析器)及び透析監視装置と呼ばれる機械に血液を通すことにより、血液を浄化させる方法です。
血液の浄化はダイアライザーを介して行います。 また、透析監視装置は透析液が指定された濃度になっているかをチェックし、透析液の温度や除水量についても監視を行っています。
現在、透析を受けている患者さまの90%以上がこの血液透析を受けています。

在宅血液透析

患者さまのご自宅で血液透析を行います。血液透析のための通院が必要なく、透析スケジュールをある程度自由に決められることや、透析時も家族とともに過ごせるなど、患者さまの希望に応えることのできる療法です。しかしその一方で、装置の操作やメンテナンス、また、体制の整った指導医療機関の不足などの要因により、国内ではほとんど普及していません。
日機装株式会社では、在宅血液透析プロジェクトを発足させ、患者さまのQOL(Quality Of Life、生活の質)の向上をすべく、普及のために全力で取り組んでいます。

※日本での人工透析装置の歴史をひもとくと、1969年(昭和44年)に国産第一号が作製されました。それ以前には、1967年(昭和42年)に、米国製から輸入されています。日機装株式会社は、透析装置製造メーカーのパイオニアとして、これらに関与し、国内で初めて装置の販売を始めました。

腎移植

様々な理由で透析を受けられない人の場合、腎臓移植があります。

生体腎移植と死体腎移植があります。腎不全にともなう透析から解放される唯一の治療法ですが、組織適合性の問題や、提供される腎臓に限りがあるなどの問題が残っています。


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