カリウムの控え方 | 食事管理ワンポイント・アドバイス

カリウムに茹でこぼしは本当に必要なの?

監修 昭和大学藤が丘病院 栄養科 菅野 丈夫先生

"カリウム"っていったい何?

「あなたは腎不全です」と言われたとたん、医師や栄養士、看護師までもが、カリウム、カリウムと騒ぎ立てます。そう言われても、痛くも痒くもないし、「カリウムっていったい何?」と思われている方が多いのではないでしょうか。

カリウムとはからだに必要な栄養素の1つで、主に筋肉の収縮を調節するような働きをしています。

健康な人は、このカリウムをいくらたくさん摂取しても、余分な分はすべて腎臓から尿と一緒に排泄されるため、からだ(血液)の中には溜まりません。しかし、腎臓の働きが低下すると(腎不全になると)、腎臓からのカリウムの排泄が不十分となり、血液中にカリウムが溜まり易くなります。血液中のカリウムがあまりにも溜まり過ぎると、筋肉の収縮がうまくいかなくなります。特に問題となるのは心臓で、心臓は筋肉が収縮することにより動いているので、カリウムがあまりにも溜まり過ぎると心臓が停止する恐れがあるからです。 『心臓が停止すれば‥‥‥』という訳で、医師や栄養士は「カリウム、カリウム」と騒ぎ出すのです。

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カリウムはどんな食品に含まれているの?

カリウムを含む食品は、ごはんなどの主食類、芋類、くだもの、野菜類、海草やきのこ類、肉類、魚介類、卵、乳製品、豆腐や納豆などの大豆製品など、ほとんどの食品に含まれています。

そして、カリウムの多い食品は、というと真っ先に思い浮かぶのは「バナナなどのくだもの」と考えがちですが、実はバナナなどよりカリウムの多い食品はたくさんあり、また同じくだものでもカリウムのあまり多くないものもたくさんあるのです。(下の図を参照してください)

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カリウムを控えるには

「カリウムを控える=芋や野菜の茹でこぼし」と思っている方が多いと思いますが、芋や野菜の茹でこぼしは、思ったほどカリウムが減りません。しかも料理がまずくなります。それよりも、現在どんな食品からカリウムをたくさん摂取しているのかを正しく評価し、それに対して適切な対応をとることが大切です。

私のこれまでの経験から、カリウムの取り過ぎによる高カリウム血症の場合、その多くは、芋類、野菜類、海草類、乾物(乾燥)類、くだものなどの取り過ぎが原因でした。

これらの食品の注意点について述べておきますので参考にしてください。

芋類 芋類は種類を問わずカリウムが多いので、1日100g以内としましょう。
野菜類 野菜の中でも特にほうれんそうなどの青菜類にカリウムが多いので、青菜類は少量にとどめましょう。野菜類は1日に200g以内が目安です。
海藻類 こんぶやひじきなどの海藻類にはカリウムが非常に多いので、食べる時には1箸程度に止めましょう。
乾物類 切干大根や干し柿、干しぶどうなど、干した食べ物にはすべてカリウムが多く含まれますので、なるべく食べないか、食べる時もごく少量に止めましょう。
くだもの くだものの中でカリウムが多いのは、バナナ、メロン、キウイフルーツの3つです。できればこれらは避け、他のくだものは1日100g以内としましょう。 分量がきちんと守られれば、生のくだものを食べても良いと思います。
その他 肉や魚など、おかずの中心となる食品にもカリウムが多く含まれますので食べ過ぎに注意しましょう。また、インスタントコーヒーや日本茶の玉露にはカリウムが多く含まれます。なるべく避けるか、ごく少量に止めましょう。

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その他に気をつけること

各食品群の100gあたりのカリウム含有量の平均

実際に使用する量とは異なりますので、おおまかな食品の特徴としてご理解ください。

透析患者さまの高カリウム血症の原因は、食品からのカリウムの取り過ぎだけでなく、アシドーシス(血液が酸性に傾くこと)や透析不足など、いろいろなものがあります。

したがって、高カリウム血症の原因が何かを主治医の先生とよく相談し、適切な対応を取ることが大切です。


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